マイセン Meissen 1820年頃 ヴァインリーフ文 最高 カップ&ソーサー

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●製作年:1820-30年頃●1級(材質判定:Ⅱ)●サイズカップW:5.8cmH:5.3cmソーサーW:12cmH:3cmワインリーフって、マイセンの中では比較的安価なので百貨店でも購入しやすいですね。よく見ます。それどころか、メルカリでもほかのフリマでもいっぱい出ていますよ?いやいや、これは全然違います。。。。笑同じようであって個人的には全く別物だという私見を持ってます。ワインリーフは大まかに①初代→②ボタン剣陰影期→③ベタ塗り一色の現代、の3つに分かれていると思っています。今回の作品は①です。①の作品は市場でもかなり貴重でありマニア垂涎の逸品です。なぜなのでしょう?19世紀に入るとビーダマイヤーに入ります。封建主義が崩れていく中で、戦争に疲れ果てた市民階級は、複雑な装飾ではなく、身近な花々やシンプルな装飾を好むようになります。(そういったシンプルな作品は中産階級を筆頭に流行)その中で、マルコリーニ期後期に生まれたのが、その後200年もラインナップされることになる”ヴァインリーフ”です。幸いにも財政難の時代でしたが人気を博し、再びマイセンが名声を得ていくための起爆剤にもなりました。しかし、白磁の材料調達も困難だったため、不純物が多く混在していた時期です。その中でも良い質の物にはⅠを、完成度の低いものにはⅡを入れて区別していました。色彩の変遷はすべての時代を見ていくと興味深い変化があります。初期は薄いグレーがかった酸化銅の緑の元祖であり、そこから徐々に鮮やかな色彩、陰影を見事に表現してボタン剣時代、その後は陰影が減っていき、抑揚のない一色へ移っていきます(=現代)。現在市場に流通しているものはほぼ後者、まれにボタン剣の鮮やかな状態の作品も目にしますが、誕生期の作品を見ることはなかなかありません。ビーダマイヤー期の作品や19世紀初頭のマイセン専門書にはほぼ掲載されております。今回掲載した写真のワインリーフは1820年製、ハンドル部分が異なりますが、マイセン美術館所蔵です。当時の質感や色彩の具合はどういったものだったのか、実際間近でご覧になって頂きたいものです。。コレクターにおすすめの逸品です。かなり端折って解説してしまいましたが、少しでも感じて頂ければ幸いです。

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